テレビやネットでも猫がブームでよく目にする機会が増えてきました。
テレビで芸能人が可愛らしい猫を飼っているのを見たり、CMで愛嬌のある猫の映像を見ると猫に興味がなかった人も、猫を飼っても良いかもかも?なんて気持ちになる人も出てくるでしょう。
しかし、なぜ急に猫ブームになったのか?きっかけや理由を知りたい方は多いのではないでしょうか?
猫ブームの理由になったきっかけは意外とシンプルな理由でした。
- なぜ猫ブームになったのか?きっかけや理由は?:
- 猫ブームで動物業界は衰退するかも?:
- 猫ブームではお金にならないトリミングサロン:
- 猫は少食だからペットフードの売上が減る:
- 犬と猫の飼ってる比率が逆転する:
- 犬派が猫派になっている?:
- 猫ブームで一番影響を受けるのがトリミングサロン:
- 猫ブームのまとめ:
- 猫のおすすめ記事3選:
なぜ猫ブームになったのか?きっかけや理由は?:
猫はお金が掛からない:
猫を飼う人がメリットに感じていることは、しつけなどの手が掛からないのと同じくらい、お金が犬より掛からないことだと思います。
当然飼う人には大きなメリットなのですが、動物業界からすると大きなデメリットです。
犬の場合は犬の泊まれる宿泊施設も最近は増えてきたり、ドッグカフェやドッグランなど外で一緒に遊ぶ楽しみ方もあり、その分お金も掛かってきますが、猫は基本的に室内でずっと飼われているので犬よりもお金が掛かりません。
また、ペットフードの他にも病院代や洋服など1年間でさまざま費用の合計がアニコムのデータによると以下のようになります。
2015年
1年間にペットに掛けた費用の合計
犬 339,488円
猫 171,216円
その差168,272円にもなります!
犬1頭減ったら猫は2頭増えなければ、動物業界全体の売上を維持することができません。
動物業界に与えるインパクのある数字だと思います。
猫は散歩に行かなくていい:
犬を飼う家庭は子供が大きくなって手がかからなくなったり、子供が犬を飼いたいから、といった理由で飼われる人が多いので単身者で飼う人はあまり多くはありません。
単身者が犬をあまり飼わない理由としては、長時間労働で毎日の散歩が必要ということや、仕事で構ってあげられる時間が少ないということがあげられます。
逆に猫がブームになった理由としては、散歩の必要もなくトイレのしつけも簡単で、人間に依存をしない程よい距離感が現代人の生活にハマったのだと思います。
他にも人口減少や晩婚化の影響もあり、単身者でも飼いやすい猫がペットとして現代の生活にマッチしていることから猫ブームになりました。
猫は一人暮らしで時間がなくなってしまった、現代人のスタンダードなペットになっていくでしょう。
猫ブームで動物業界は衰退するかも?:
動物業界の主な産業としては、ペットショップやトリミングサロン、ペットフードメーカーやアパレル、動物病院など多種多様な事業があり、市場規模としては1兆4000億円にまでなっています。
その中でも売上の大きいペットフードは、飼育頭数は年々減っているので、ペットフードの出荷数は減ってはいますが、高単価の質の高いペットフードの出荷量が増えているのでなんとか持ちこたえているのが現状です。
猫ブームではお金にならないトリミングサロン:
トリミングの視点で言えば猫はお客様になりにくいです。
トリミングとは犬のシャンプーやカットなどをすることですが、
私はトリミングサロンを経営している立場から言って、お客様は犬とその飼い主さんです。
猫はセルフグルーミングと言って、自分で体を舐め回して清潔に保っているのでシャンプーはあまり必要なく、毛も本来は切らなくてもいいのです。
猫を飼われている方はカットが必要ないことも理解されて飼われているので、そもそもトリミングに出すという習慣はあまりないです。
まれに猫のトリミングを希望される方もいますが、当店では猫は断っています。
なぜなら、噛まれたり引っかかれたりするリスクも犬よりも高いですし、猫トリミングを好んでやりたいというトリマーは少ないからです。
猫トリミングをやっている店舗も一部ではありますが、猫はシャンプーは大嫌いでカットも大変です。
猫トリミングを行っているトリミングサロンの料金は1万〜2万近くするところも多いので、あまり猫トリミングは飼い主さんにとっても気軽なものではありません。
猫は少食だからペットフードの売上が減る:
猫は犬よりも少食のため、ペットフードの食べる量が少なくなるので、ペットフードを販売しているメーカーは売上が減少していくでしょう。
高単価のペットフードの需要が増えてきているとはいえ、減少頭数をカバーするまでには猫は増えていません。
ちなみに、ペット保険のアニコムが毎年調査をしている下記ページを見てみると、面白いデータが見ることができます。
毎年恒例! ペットにかける年間支出調査(2015年) | ニュースリリース | ペット保険の加入は「アニコム損害保険株式会社」
その中の1年間のペットフードの費用の項目があり、犬と猫を比較をしてみると・・・
2015年
1年間のペットフード費用
犬 48,772円
猫 36,309円
犬のほうが年間12,463円もペットフードに掛けるお金が高いです。
犬はチワワのような超小型犬からセントバーナードのような80kgを超えるような犬種もいるので、このくらいの金額になってきます。
犬と猫の飼ってる比率が逆転する:
2015年度の犬猫の飼育頭数の調査では、犬と猫の飼育頭数の差は犬のほうが若干頭数が多く、猫との差がほとんどなくなってきました。
犬は毎年数をを減らして、逆に猫は毎年頭数を増やしています。
犬猫の頭数が逆転するのは時間の問題で、近いうちに頭数が入れ替わり猫を飼っている人のほうが多くなっていくでしょう。
犬の減少を猫で補っているという考え方もできますが、実際は動物業界全体の売上を維持させる、犬が1頭減ったら猫が2頭増えるのは現実的には難しいと思われます。
犬派が猫派になっている?:
猫ブームの影響で猫を飼い始めた人も多いと思いますが、その中で犬を潜在的に飼おうと思っていた層も猫に流れてしまっている可能性があり、これも犬の頭数を減らす原因になっています。
犬派や猫派という言葉もありますが、テレビの影響で犬派が猫派になって猫を飼い始めることもあり得るので、今後どんどん猫を飼う人が増えて、犬はどんどん頭数を減らしていくでしょう。
猫ブームで一番影響を受けるのがトリミングサロン:
トリミングサロンはトリミングをメインのお店が多いので、ペットショップと違い生体販売やペットフードの販売は規模としては少ないところが多く、犬を専門としているお店が大半なので、人口も犬も減り、猫が増えている将来はどんどん経営が厳しくなっていくでしょう。
今後10年でトリミングサロンは事業転換や廃業に追い込まれるお店は少なくないと思います。
トリミングサロンはAIによって仕事が奪われるリスクはほとんどないとは思いますが、違うリスクが存在します。
猫ブームのまとめ:
年間に掛かる費用は犬の半分ですんでしまう猫は、動物業界の視点から言えば猫がペットとして増えることに危機感を抱いています。
ただ、猫は忙しい現代人にマッチしているペットであることは間違いなく、今後も確実に増えていくでしょう。
ただ、犬も可愛いので犬にも注目してあげてください。よろしくお願いします。
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