本格的に暑くなってきましたが、暑くなるにつれ、当店のお客様である犬たちもノミやダニと一緒に来店されることが多くなってきました。
ノミ・マダニは放置しておくとトンデモナイ病気や症状が発症してしまうかもしれません、そんなノミ・マダニの対策と治療法についてプロの目線でご紹介したいと思います。
- ノミ・マダニとは:
- ノミ・マダニの繁殖力は凄い:
- ノミ・マダニの生息場所:
- 見えているノミはほんの一部でしか無い:
- ノミ・マダニが関係する症状や病気:
- 実は人間にも発症してしまう病気がある:
- ノミ・マダニがいることを確認する方法:
- ノミ・マダニの予防と治療法:
- のみとりシャンプーや首輪はあまり意味がない:
- 動物病院で変えるフロントラインは実はネットでも安い:
- 最後に:
ノミ・マダニとは:
ノミ:
ノミは大昔からいる寄生虫の一つで、今では犬や猫に多く見られる寄生虫のひとつです。大きさは1mm〜3mm程で非常に小さく、見つけることが困難で、普通に見て判断をすることは出来なくはないですが大変です。
犬や猫などの動物に寄生をして吸血することで種を増やしていき、爆発な繁殖力で数匹だったノミがあっという間に数十匹なっていることもあります。
マダニ:
マダニとは、犬猫に寄生しやすいダニの種類です。
大きさは3〜10mm程でノミより大きく、吸血をすると吸った血で体がパンパンに大きくなるので、ノミよりは発見をしやすいのが特徴です。目の周りや、足、足先等の先端につきやすく、目視でも確認が出来ます。
ダニは同じ場所にくっついているため、手で取ってしまう方もいますが、マダニのクチバシはセメントのような物質で、ガッチリと固定されているため、無闇に取ろうとすると、クチバシだけが残ってしまい病原体を犬の体内へ移してしまうこともあるので、絶対に力づくで取ろうとしないで下さい。
ノミ・マダニの繁殖力は凄い:
ノミ:
繁殖力がとても高く、最初は数匹しかついていなかったノミが寄生し、吸血しながら1日〜2日程で産卵を始めます。1日に20~50個程卵を産み、長いもので120日ほど生き延びて産卵をして、幼虫となったノミは成虫のノミの糞を食べて成長をしていきます。
マダニ:
マダニも繁殖力が高く、2〜3週間で3000個程の卵を地面に産み落とします。ただ、ノミと違い、ずっとその寄生している犬猫に留まるのではなく、発育期ごとに寄生する動物を変えるため、気づいたらいなくなっているケースもあります。
ノミ・マダニの生息場所:
ノミは公園の草むらなどの直射日光の当たらない所に多く生息しており、散歩途中や犬や猫に寄生している動物と接触をすることで寄生されることもあります。
また、散歩から帰ってきてからノミがカーペット等に住み着いてしまうと、中々駆除するのが難しくなるので、ノミがつかないように予防することが一番大事です。
ノミ・マダニは夏に特に多いですが、冬に全くいないわけではなく、冬でも数は少ないですが、少なからずいるので気を抜かないことが大事です。
見えているノミはほんの一部でしか無い:
ノミは小さく発見するのが困難ではありますが、成虫になって目に見えているものだけで5%ほどと言われています。残りの95%はさなぎ10%、幼虫35%、卵50%と言われており、目に見えているものが一部で、目に見えていないのが沢山いると覚えておいて下さい。
ノミ・マダニが関係する症状や病気:
掻きすぎて傷になる:
ノミがいる場合、一匹でも動く感覚があり、くすぐったいため、頻繁に体を掻くようになり、皮膚を傷つけてしまうことがあります。
貧血:
ノミやマダニは血を吸って生きている為、数が多くなればなるほど血液が少なくなり貧血気味になってしまいます。貧血になるくらい血が吸われていると、大量のノミ等が発生している可能性があり、その前に気づいてあげることが大事です。
ノミアレルギー性皮膚炎:
体全体の皮膚にアレルギー症状がでてしまうことで、炎症や脱毛を起こし、皮膚も色素沈着を起こし黒くなってしまいます。
非常に強い痒みがあり、痒みを我慢できず体中を掻きむしってしまうため、余計に皮膚を傷つけてしまいます。一匹のノミでも発症してしまうこともある怖い症状です。
瓜実条虫症:
ノミの体内に瓜実条虫という寄生虫が入ってしまい、犬猫の体内に入ってしまい数が多いと下痢や体重減少などの症状を引き起こします。ただ、ほとんどの場合は無症状で終わります。
色々な感染症:
ダニは色々な感染症を媒介していて、唾液を通して、細菌、ウイルス等さまざまな病原体を吸血する際に移していってしまいます。
さらに、発育期ごとに宿主を変えるため、マダニによる感染症で発症をしてしまう可能性が高くなってしまうのが、マダニの本当の怖さです。
実は人間にも発症してしまう病気がある:
皮膚炎:
人がネコノミに刺されてしまうと、強烈な痒みを引き起こし、腫れや水ぶくれの症状が発症する人もいます。
猫ひっかき病:
猫に寄生したノミの糞がついた爪で引っ掻かれることによって、発熱や疼痛、リンパ節の腫れを起こしてしまうこともあります。年齢層は幼児が発症しやすいです。
ノミ・マダニがいることを確認する方法:
頻繁に痒がる:
ノミがいる場合、小さくとも動いている感覚があるので、くすぐったい感覚があるため、頻繁に足で体を掻くしぐさが見られます。
一つのみがいるかもと意識を向ける仕草の一つです。
目視をして確認:
痒がっている辺りの毛を掻くわけて地肌を確認してノミがいるかどうかを確認します。ノミは肌を歩いて移動しているので、いると思った次の瞬間には移動をしていることが大半です。
ノミがいるポイントは、内股やオスの場合はタマ周辺にいることが非常に多いです。この辺りは、皮膚が非常に薄く血を吸いやすいので、ノミが集まりやすいポイントになっています。
また、ノミがいる場合、ノミ取りぐしで毛をブラッシングをしてみると、ノミ本体や黒い粒を確認することが出来ます。黒い粒はノミの糞の可能性が高く、潰すと赤くなればノミの糞です。ノミは犬猫の血をエサとしているので、糞も潰すと赤くなるわけです。
シャンプー後のドライヤーで確認:
ノミはシャンプーをすると気絶をしたり、極端に動きが遅くなるため、シャンプー後はノミが非常に発見しやすい環境になります。ドライヤーで地肌をかき分けてみることで、ノミの有無を確かめることができます。
トリミングに出すとシャンプー後にドライヤーで全身隅々まで乾かすため、ノミ・マダニの発見の確率は高いものになっています。
当店では、ノミを発見した際はなるべく手で取ってあげていますが、全てを取ることはやはり不可能なので、根本的な対処は必要になってきます。
ノミ・マダニの予防と治療法:
草むらなどがあるところは散歩させない:
ノミが好む場所は草むらや直射日光が当たりにくいところにいます。ノミやマダニがいそうなところは避けることが予防にも繋がります。
都会でも公園に行くとノミ・ダニが過ごしやすい環境が整っているので、注意をした方がいいでしょう。
野良猫と接触をさせない:
野良猫はノミ・マダニの感染率が非常に高いため、飼い犬は野良猫と接触させないようにしましょう。
また、室内飼いの猫なら問題はありませんが、散歩で外に出している猫はなるべく室内だけで飼うようにしましょう。怪我や病気を貰ってしまう確率も0ではないので、室内飼いが一番安全だと言えます。
駆除薬でノミ・マダニを駆除する:
●フロントライン(首に垂らすタイプ)
ヤフーショッピングが安定して安いようです
●アドバンテージ(首に垂らすタイプ)
●ネクスガード (食べるタイプ)
毎月定期的に行うことで、成虫だけではなく、卵だったものも駆除ができます。
ネクスガードは最近発売された新商品で、フロントラインで肌敏感な子は抜け毛や脱毛などの症状がでてしまうため、こういった症状がでにくいタイプのものになります。
部屋も隅々まで綺麗にする:
投薬と合わせて行うのが部屋中の掃除と家の中のノミの駆除です。
一度ノミがついてしまっていると、家中にいる可能性もあります。その場合、家も隅々まで掃除をしたり、バルサン等を焚いて駆除をします。1回だけでは卵には効果がないので、複数回長期的に行うことが大事です。
また薬で駆除をしたとしても、卵には効果がないことが多いので、卵が孵化してからも薬を投与する必要があり、数ヶ月に渡って定期的に薬を投与することが大事です。
マダニを取る器具も売ってはいるが:
マダニを取るようの専門の器具がありますが、素人がやるには難しく、クチバシが残って病原菌を犬に感染させてしまうこともあり非常に危険です。
おとなしく投薬をするほうがリスクも少なく無難です。
のみとりシャンプーや首輪はあまり意味がない:
のみとりシャンプーも一時的なもので、シャンプーをしたから全て取れるわけではありません。また、ノミ取りの首輪をしていても、当店のお客様の数頭はノミ・マダニついていたので、気休め程度という認識で問題ないかと思います。
上に書いた、予防と治療法が今のところ間違いがない方法になります。
動物病院で変えるフロントラインは実はネットでも安い:
意外と知らない人が多いかもしれませんが、動物病院だと定価で高いイメージのあるフロントラインですが、ネットでも動物医薬品の販売許可を持っている会社から購入が可能です。
薬を首の辺りに直接垂らすタイプで、犬が舐めれない箇所に2,3箇所垂らすだけなので、素人でも簡単に投薬ができるので大変オススメです。
最後に:
ノミ・マダニは身近な存在の寄生虫です。
夏場は特に数も多くなり、活発に活動をしますが、しっかりと特徴や対策をすれば怖くはありません。
以上、犬猫の天敵!ノミ・マダニの徹底対策&治療方法!でした。
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