柴犬のシャンプーは戦いだ。
トリマーなら誰しもこの言葉に納得をしてくれるはずですし、柴犬を家でシャンプーしたことがある飼い主さんも分かってもらえると思います。
柴犬はシャンプーや水が大嫌いな子がとても多いです。
結論から言えば、なぜシャンプーが嫌いなのかというと、水に濡れることは命の危険があるということを本能的にそうなっているからです。
なぜ柴犬は水に濡れるシャンプーなどが嫌いなのか?
柴犬は日本に古くからいる犬種で、今でこそ室内飼いが当たり前でしたが、一昔前では外飼いが当たり前でした。
柴犬の毛質がトイプードルなどの犬種と違い、ダブルコートと呼ばれるとても毛が密集しているような毛質なっていて、水を弾きやすい特性を持っています。
水を弾く性質があるということは、逆に言えば水に濡れるとマズイということと言えるでしょう。
外飼いが当たり前だった柴犬は、水に濡れると体温が下がってしまうので命の危険があるため、本能的に水を嫌がるようになっています。
柴犬の水嫌いは遺伝子レベルに組み込まれていると言っても過言ではないと思います。
室内飼いではない猫なども水に濡れると命の危険があるので、水を極端に嫌がる子が多いのも同じような理由です。
シャンプー嫌いな柴犬をシャンプー好きにはできるのか?
小さい頃からシャンプーを上手に褒めながら教えてあげることができれば、シャンプーが好きになる可能性もあるとは思います。
しかし、ドッグトレーナーなどのしつけのプロであったとしても、柴犬の水嫌いをなくすようにするのはかなり難易度が高いでしょう。
わたしの経営しているトリミングサロンでは柴犬のお客さんも多いのですが、やはりトリミングサロンにシャンプーを任せる柴犬というのは基本的にはシャンプーが嫌いな犬が多いです。
もちろん、中には大人しくシャンプーをさせてくれる子もいるので、そういった子はお家でシャンプーをしている飼い主さんも多いです。
子犬の頃は大人しくシャンプーをさせてくれていた子でも、ある時に突然水嫌いの本能が現れることは少なくありません。
そもそもシャンプーする必要はあるの?
「柴犬は水嫌いなのに、わざわざシャンプーする必要があるの?」と思う方も多いかと思います。
今でこそ室内で一緒に生活をしているという方がほとんどだと思いますが、前は外で飼うことが当たり前でした。
昔は外で飼うのが当たりだから当然シャンプーなどもしていなかったので、シャンプーは絶対にしなければいけないものでは無いということが言えるかもしれません。
しかし、家で一緒に生活をしていくと匂いが気になってしまうという飼い主さんが多いので、基本的には月に1度は必ずシャンプーをしておくことがオススメです。
皮膚のコンディションを清潔な状態に保つには、適切にシャンプーをすることは大切です。
健康的な皮膚の状態であれば、月に2度のシャンプーも犬の皮膚の専門家の獣医もOKと仰っていたので問題ないようです。
オスとメスどっちが水が嫌い?
水が嫌いなことに性別差はそれほど感じませんが、オスの方が強気な性格な子が多いので、シャンプーの時はオスの方が大変なことが多いです。
とくにオスの柴犬は体も大きく力も強いため、大暴れをする柴犬を1人でシャンプーするのはかなりハードな作業です。
これは他の犬種においても、メスよりオスの方が少し気が強い子は多いです。
暴れるからトリミングサロンに出せない?
家でシャンプーが大変なこともあり、トリミングサロンでシャンプーをする飼い主さんは少なくありません。
ただ、極端に暴れる子は断れることもあるので注意をしてください。
犬は人にとって都合がいいように改良をされている
柴犬は日本の外で飼われていても、日本の四季に耐えられる番犬として飼われていたので、雨を弾くオーバーコートという特性を持っています。
逆にトイプードルは猟師が撃ち落とした鳥を湖から拾ってくるために改良をされた犬種なので、水が好きな犬種でもあったりします。
犬種ごとに水が好きだったり、嫌いだったりするのは、良いか悪いかは別にして、その犬種が人間によって都合よく改良されてきた経緯もあります。
まとめ
柴犬の水嫌いは本能的なもので、水を克服させたいと思う飼い主さんも多いかと思いますが、無理に水嫌いを治そうとするのもその子のストレスになって余計に嫌いになってしまうかもしれません。
家だとシャンプーが嫌いでさせてくれないケースもあるとは思いますが、無理をせずトリミングサロンにお願いをするのが無難です。
トリミングサロンであれば1時間〜1時間半ほどで素早くキレイにシャンプーやブローをしてくれると思うので、その子のストレスを最小限に抑えてくれると思います。
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